認知症を予防する食事や運動習慣とは?効果が証明されている8つの習慣で認知症を防ごう

これまで聞いたことがあるくらいだった認知症も、その発症数や介護の深刻さなどから今では社会問題の代表格となっています。

加齢による体の衰えは止めることはできませんが、老化現象を少しでも遅らせたり、毎日の生活習慣を正すことで認知症や他の病気を発症するリスクというのはいくらでも減らすことができます。

今回は、誰もがいつかは直面する問題であろう認知症について、予防効果が証明されている8つの習慣をご紹介しようと思います。

こうした習慣を始めるのに遅すぎというのはありません。是非できるところから取り入れて認知症予防につなげていってください。

 

1.認知症予防のための生活習慣とは

現在、国内外と問わず認知症に関する研究が進んでいます。その中ではかなり大規模な、そして長期に渡る研究結果によってその予防効果が証明されているものがいつくかあります。

認知症予防のための生活習慣で大事なのは、スバリ今ある習慣をできるだけ良いものに改善して、脳をいたわってあげることです。

ただしそれだけでは脳が活発に動かないので、適度に刺激を加えて適度な負担をかけることも重要です。脳トレなどでは刺激を繰り返すたびに脳の組織や神経細胞が活性化されるのでこの最たる例と言えます。

こうした習慣を実践していくと、脳内のネットワークの働きがどんどん強化されていきます。つまり、脳も筋肉や細胞と同じで、ケアして、トレーニングを重ねることで強くすることができるのです。

そしてそれが結果として認知症の発症を抑えたり遅らせたりすることにつながり、正しい生活習慣は脳以外の健康も維持してくれるので他の疾病も防ぐことにつがなります。

 

2.効果が証明された認知症予防習慣とは

では、これまでの研究でその効果が証明されている9つの習慣を早速見ていきましょう。

①有酸素運動

ウォーキングやランニングなどに代表される有酸素運動をすることが大切です。有酸素運動では取り込んだ酸素を使って体の中の糖質や脂肪を燃焼させます。

体への負荷は軽度~中等度なので、長い時間(20分以上が望ましいとされている)の継続をしていくのが特徴です。

有酸素運動をすると、神経細胞に働きかけるBDNF(脳由来神経栄養因子)が増え、これによって認知症を発症しにくくなると言われています。

1日6000歩以上を目安に、速歩きなどを取り込んだ効果的なウォーキングがおすすめです。(健康寿命を伸ばす速歩きウォーキングについてはこちらの記事で確認)。また、頭と体を同時に使う「コグニサイズ」も大変効果的だと言われています。

有酸素運動では下半身の大きな筋肉を使うため、血行がよくなって健康維持につながるほか、美肌やむくみ解消効果が期待できるともいわれています。

 

②血糖値に注意した食生活

認知症予防には食生活も大変重要になってきます。1日3食バランスよく摂ることはもちろんのこと、血糖値にも気をつける必要があります。

忙しくて朝食を抜いてしまう人も増えているようですが、昼に急激に血糖値が上がるような血糖値の乱高下は脳の神経細胞にも実はダメージを与えてしまうのです。

糖尿病や高血圧などの生活習慣病は認知症を発症するリスクを高めるので、これらにならない食生活が認知症の予防に大きな効果があります。

 

③筋力アップ

下半身の筋力は年齢とともに著しく低下する筋力だと言われています。足腰の動きが悪くなることで体を支えることができずに転倒の危険が一気に高まるのです。

そして転倒してしまった際に頭を打ったことで脳に直接ダメージがいくと、将来的に認知症を発症するリスクも増えます。

肉や魚などのたんぱく質を多めに摂り、毎日少しでも良いので足を鍛えるスクワットなどの筋肉トレーニングを行うことが勧められています。

 

④酒・タバコはやっぱりNG

若い頃はなんでもできたお酒やタバコも、健康リスクを考えると量を見直す必要があります。認知症の観点でいえば、過度のアルコールは脳の前頭葉を萎縮してしまうアルコール性認知症を引き起こす可能性があります。

喫煙は神経細胞や血管にダメージを与えるので、これも認知症を発症させる大きな要因となります。

お酒はほどほどにし、喫煙は今すぐにでもやめられるならそうした努力をしていく必要があります。

 

⑤少しでも多く自分の歯で

東北大学が行った調査では、失った歯が多ければ多いほど認知症になりやすいという結果が出ています(認知機能が正常な人は15本程度、認知症の疑いがあった人は9本程度)。

口腔ケアはあまり重要視されていないような気がしますが、歯磨きなどをしっかり行って常に清潔で健康な歯や口内を保つことは大変重要です。

また、よく噛むことで脳への刺激が行き、活性化にもつながるので、日頃からしっかり噛んで食事をすることを心がける必要があります。

 

⑥睡眠

認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症の原因物質として知られるアミロイドβは、なるべく脳内にたまらないようにすることが先決です。

実は私たちが眠っている間にこのアミロイドβは除去されるので、良い質の睡眠をしっかり摂ることがこの物質の蓄積を防ぐことにつながります。

寝ている時間が合計では長くても途中で起きてしまうなど、睡眠の質が低下するとアミロイドβは溜まっていくので、これも注意が必要です。

 

⑦外部とのコミュニケーション

人とコミュニケーションをとることで生まれる脳への刺激は脳内ネットワークを活発にしてくれます。ある研究結果では、アミロイドβが蓄積している人でも周りとのコミュニケーションが盛んであれば認知症の発症が遅いという報告もあるのです。

趣味などを通してできる仲間との交流を通して、笑ったり、ストレスを発散することは、脳にもとても良い効果をもたらしてくれます。

 

⑧生きがいを持つ

脳が活性化される別の方法としては、趣味や地域での活動など、自分が楽しんでできることや生きがいを持って生活することです。

読書やクロスワードなども知的活動の一つとしては良いですが、もっとおすすめなのはやはり体を動かす要素があるものです。

今までやったことがないことでも挑戦したり、新しい人たちとつながることで今までになかった楽しみやワクワクがきっとあるはずです。脳の活性化のためと思って、いろんなことにチャレンジしていきましょう。

 

3.まとめ

認知症に関してはまだまだわかっていないこともありますが、これまで行われてきた研究などからはっきりわかっていることもあります。

その中で今回ご紹介したのは、勧められている生活習慣や運動をすることで認知症の発症を遅らせることができるということです。

認知症は他の病気と関連して起こることが多く、他の病気も正しい生活習慣を心がけることで防げるものがたくさんあります。バランスの良い食事や適度な運動はそれの最たるものです。

人生100年時代とも言われる中で、長生きしても認知症をはじめとする病気にかかった生活は自分も家族も苦しめる結果につながりかねません。

今からできる範囲でこうした生活習慣を取り入れて、健康で生きられる健康寿命を延ばしていきましょう!